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木型の製作
お客様のご要望に合わせて木型の形を選定し、データに合わせて修正していきます。
木型は靴作りにおいて重要な役割があり、以降修正した木型にあわせて靴の設計、製造を進めていきます。 -
設計、型紙
お客様のデータに合わせて修正した木型を元にして、革の伸びや性質を考慮しながら型紙を設計していきます。
このときの設計がしっかりできていないと、製造しにくく出来上がりも満足なものにはなりません。 -
裁断
革の上に型紙を乗せて、革切り包丁で裁断します。
場所によって、型紙通りに切る場所と、数ミリ残しながら切る場所を考えながら裁断する必要があります。
靴の部位によって、革の場所をきめる必要もあるため、慣れが必要です。 -
革漉き
裁断の後、革漉き機を使って裁断面を薄くして折り返し、裁断面がそのまま出ないようにします。
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製甲(縫製)
張り合わせた部分をミシンで縫製していきます。
革なので、針の後が付くためやり直しができません。
もちろんフリーハンドなのでキレイに早くかけられる様になるには時間がかかります。
ミシンに限らず、それぞれの工程で、毎日毎日、単純な作業を繰り返して行うことで、体に染み込んで行きます。
当然、どれだけ数量をこなしたかに比例して上手になって行きます。未熟な人間でも丁寧に、じっくり作業すれば、良い仕事ができる、ということでは決してありません。 -
釣り込み・底付け
縫製が出来上がったら、木型に被せて底面を引っ張りながら木型にピッタリ張り付くように釣り込んでいきます。
つま先やカカト部分などは、革という平面のものを立体に沿わせていくために、シワをうまく取りながら釣り込んでいく必要があり、熟練が必要です。
特にコードバンなどの硬く厚みのある革は釣り込みが大変です。革の伸びをある程度計算して、 きちんと型紙ができていないと、うまく釣り込みができません。つま先のとがった靴も、難しい釣り込みになります。
合成ゴム底(圧着式)の場合は、底の素材を靴底の形に合わせて整形し、釣り込み後の靴の底が付く部分を削って平らにして接着剤で張り合わせます。 -
仕上げ
中敷や紐をつけて製造工程で付いた汚れを取り、熱風機や革用アイロンを使ってシワを伸ばして靴墨で磨いてゆきます。